BCG Matrixとは?定義・事例・無料テンプレート(2026年版)

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BCG Matrix(成長シェアマトリックスとも呼ばれます)は、製品や事業単位を市場成長率と相対的市場シェアでプロットする2x2のポートフォリオ分析ツールです。各製品を Star、Cash Cow、Question Mark、Dog に分類することで、経営陣はどこに投資し、どこを維持し、どこから回収し、どこから撤退するかを判断できます。
本ガイドでは、定義、4つの象限、5ステップの手順、スプレッドシートにコピーして使えるワークシート、2つの実例、そしてこのマトリックスが誤解を招きやすい点までを率直に解説します。
BCG Matrixとは?
BCG Matrixは、ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)が生み出した経営戦略ツールです。問いはただ一つ、限られた資金と注意力を、どの製品により多く振り向けるべきかです。
BCG自身の沿革ページによると、原型となる着想を描いたのはAlan Zakonであり、BCGの創業者Bruce Hendersonが1970年の論考「The Product Portfolio」でこの考え方を広めました。この論考に通底する信念は、市場リーダーほど高いリターンを得られるというものです。その理由は、リーダーには競合が真似しにくい、自己強化的なコスト優位性が生まれるからです。Hendersonの論考はキャッシュについても同じ点を指摘しています。利益率と創出されるキャッシュは市場シェアの関数であり、高成長の製品にはキャッシュの投入が必要で、低成長の製品はキャッシュを生み出すべきだというのです。
つまりこのマトリックスは、本質的にはキャッシュフローの地図です。どの製品がキャッシュを生み、どの製品がそれを消費し、ポートフォリオ全体のバランスが取れているかが見えてきます。
2つの軸
- 縦軸:市場成長率。 製品が販売されている市場がどれだけの速さで成長しているかを示します。成長についていくために、その製品がどれだけのキャッシュを必要とするかを表します。
- 横軸:相対的市場シェア。 自社シェアを、最大の競合のシェアで割った値です。その製品がどれだけのキャッシュを生み出しそうかを表します。
絶対的なシェアよりも、相対的なシェアのほうが重要です。シェア20%は、2位が8%の市場では圧倒的なリードですが、首位が60%の市場では大きく引き離された2位にすぎません。
SBUの概念
マトリックス上の各点は、通常 Strategic Business Unit(SBU)を表します。SBUとは、独自の市場、競合、損益計算書(P&L)を持つ製品ライン、単一製品、またはブランドのことです。5つの製品ラインを持つ企業なら、プロットするSBUは5つになります。分析の単位をどう決めるかは判断の問題であり、結論も変わってしまうため、データを集める前に確定させておきましょう。
BCG Matrixの4つの象限

すべての製品は4つのボックスのいずれかに入り、それぞれに標準的な打ち手が想定されます。この標準策は答えではなく、議論の出発点として使ってください。
| 象限 | 市場成長率 | 相対的シェア | キャッシュの特性 | 標準的な戦略 |
|---|---|---|---|---|
| Star | 高 | 高 | 多く稼ぎ、多く使う | リーダーシップを維持するために投資する |
| Cash Cow | 低 | 高 | 必要額を上回って稼ぐ | 回収し、ポートフォリオ全体の資金源にする |
| Question Mark | 高 | 低 | 稼ぎをはるかに上回って使う | 選択的に育てるか、撤退する |
| Dog | 低 | 低 | 自力でかろうじて賄える程度 | 撤退、再ポジショニング、またはキャッシュ重視で運営する |
BCG自身によるこのマトリックスの要約も、同じ標準策を平易な言葉で示しています。Starには大きく投資し、Cash Cowからはキャッシュを搾り出して再投資に回し、Question MarkはStarになれる可能性に応じて投資するか見切りをつけ、低シェア・低成長の事業は清算、売却、または再ポジショニングするというものです。なお、同ページでは4つ目のボックスを「pets」と呼んでいますが、一般には「Dog」の呼び方が使われています。
Star:高成長・高シェア
Starは、急成長する市場でリードしている製品です。帳簿上は黒字でも、実際にはキャッシュを大量に消費することがよくあります。成長市場でトップを守るには、生産能力、営業人員、製品開発、マーケティングと、あらゆる面で資金がかかるからです。
戦略:Hold(リードを守るために投資する)。 Starが稼いだ分を再投資し、必要に応じてCash Cowから補います。Hendersonの論考によれば、Starは成長が鈍化して再投資の必要が減ると、大きなキャッシュ創出源になります。最大のリスクは投資不足です。競合にトップの座を奪われ、将来のCash CowがDogになってしまいます。
Cash Cow:低成長・高シェア
Cash Cowは、成熟したリーダーです。規模の優位性、ブランド、顧客基盤を備えており、市場の成長が緩やかなため、大規模な再投資を必要としません。Hendersonはこれを、シェアを維持するために必要な再投資額を上回る多額のキャッシュを生み出す製品と表現しています。
戦略:Harvest(キャッシュフローを最大化する)。 ポジションを守りつつ無駄を削り、余剰資金をStarや有望なQuestion Markに回します。ただし、Cash Cowを締め付けすぎてシェアを失うと、キャッシュの流れが止まってしまいます。市場がマイナス成長に転じる日にも注意してください。それは通常、その製品がプロダクトライフサイクルの終盤に向かい始めたサインです。
Question Mark:高成長・低シェア
Question Mark(問題児とも呼ばれます)は、魅力的な市場にいながら、立場が弱い製品です。稼ぐ額よりも多くのキャッシュを必要とするのがほとんどです。Hendersonははっきりとこう述べています。生み出せる額をはるかに上回るキャッシュを、ほぼ常に必要とすると。
戦略:Build(育てる)か、撤退か。 安全な中間策はありません。実際にシェアを獲得してStarに育てられるだけの資金を投じるか、資金提供をやめるかのどちらかです。わずかなキャッシュだけを与えて明確な計画がない Question Mark は、予算を消費し続けたまま Dog のボックスへ滑り落ちていきます。選ぶのは多くても2〜3製品にとどめ、判断期限を設定しましょう。
Dog:低成長・低シェア
Dogは、成長の遅い市場で弱い立場にある製品です。大きなキャッシュを生まないまま、経営陣の時間、棚スペース、エンジニアの工数を拘束します。
戦略:撤退、再ポジショニング、または静かにキャッシュを回収する。 製品を終了する、売却する、あるいはバンドルに組み込むといった選択肢があります。例外もあります。主要顧客との関係を守る、バンドルを完成させる、競合を阻止するといった理由があれば、Dogを持ち続ける価値があるかもしれません。その理由を文書で明記し、毎年見直してください。
BCG Matrixを5ステップで作成する方法

必要なのは、自社製品の売上データ、各市場の最大手競合の売上(またはシェア)データ、そして各市場の規模または成長率の数値です。スプレッドシートがあれば十分です。
ステップ1:分析する単位を選ぶ
1つの点として扱う対象を、製品、製品ライン、ブランド、事業単位のいずれにするか決めます。レベルは揃えてください。事業部全体と単一の機能を混在させると、比較できないチャートになってしまいます。
目安は4〜12単位です。4未満ならマトリックスは不要で、12を超えるとチャートがノイズだらけになります。
ステップ2:各単位の市場を定義する
各単位に固有の市場定義が必要です。多くのBCG Matrixはここで失敗します。同じ製品でも、狭い市場ではリーダーでも、広い市場では脇役になることがあるからです。
例を挙げましょう。高級時計メーカーは、世界の時計市場全体ではごく小さなシェアしか持たないため、そこではDogに見えます。しかし、実際に競合している高級時計セグメントで測れば、リーダーかもしれず、その場合はCash Cowになります。製品は何も変わっていません。変わったのは市場の定義であり、それに伴って戦略も変わります。
市場は顧客の目線で定義してください。購入前に現実的に比較するであろう製品の集合です。同僚が異論を唱えられるよう、各単位の隣に定義を書き添えておきましょう。
ステップ3:相対的市場シェアを計算する
相対的市場シェアは、同じ市場・同じ期間における、自社の売上と最大の競合の売上を比較したものです。
相対的市場シェア = 自社製品の売上 / 最大の競合の売上
- 自社の売上が5,000万ドルで、最大の競合が1億ドルなら、相対的シェアは0.5です。
- 自社が市場リーダーの場合は、2番手の競合で割ります。売上6,000万ドルで、2位が4,000万ドルなら、1.5になります。
1.0を超えれば市場をリードしており、1.0未満なら上に誰かがいます。この軸は対数目盛でプロットするチームも多くあります。0.1と0.2の差は、1.0と2.0の差と同じくらい重要だからです。
ステップ4:市場成長率を計算する
市場成長率とは、自社製品の成長ではなく、市場全体の成長を指します。
市場成長率 = (今年の市場規模 - 昨年の市場規模)/ 昨年の市場規模
市場が昨年4億ドルで、今年4億4,000万ドルなら、成長率は10%です。両年で同じ指標(売上または数量)を使い、期間が長い場合はインフレを調整してください。市場全体の規模が分からない場合は、上位数社の平均成長率で代用するのが妥当な方法です。
ステップ5:単位をプロットして判断する
グリッドを描き、次に境界線(カットオフ)を設定します。カットオフは選択であり、必ず誰かに理由を聞かれるため、書き留めておきましょう。
- 横軸のカットオフ(相対的シェア): 1.0が自然な線です。リーダーとフォロワーを分けるからです。
- 縦軸のカットオフ(市場成長率): 万能の数値はありません。一般的には10%、または自社業界の平均成長率が使われます。実際に競合している市場を反映した数値を使ってください。
続いて、各単位を円としてプロットします。X軸に相対的シェア、Y軸に市場成長率を置きます。円の大きさは各単位の売上に比例させると、会社のどの程度の部分がどのボックスにあるかが一目で分かります。各単位に象限と標準策をラベルとして付け、例外については議論しましょう。
BCG Matrixテンプレート:コピーして使えるワークシート
この表をスプレッドシートにコピーし、1単位につき1行で入力してください。最後の4列は、入力値が揃ったら数式を追加できます。
ワークシート
| 単位(製品またはライン) | 市場の定義 | 昨年の市場規模 | 今年の市場規模 | 市場成長率(%) | 自社売上 | 最大競合の売上 | 相対的シェア | 自社売上に占める割合 | 象限 | 計画する打ち手 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
スプレッドシートの数式(今年の市場規模が列D、昨年が列C、自社売上が列F、最大競合の売上が列Gにあると仮定します):
| 列 | 数式 |
|---|---|
| 市場成長率(%) | =(D2-C2)/C2 |
| 相対的シェア | =F2/G2 |
| 自社売上に占める割合 | =F2/SUM($F$2:$F$12) |
| 象限 | =IF(H2>=1,IF(E2>=0.1,"Star","Cash Cow"),IF(E2>=0.1,"Question Mark","Dog")) |
象限の数式にある0.1は、自社の成長率カットオフに置き換えてください。
ワークシートに添える判断ルール
| 象限 | 判断の前に答えるべき問い | 担当者 | レビュー日 |
|---|---|---|---|
| Star | 今後3年間リードを守るには何が必要か。Cash Cowで賄えるか。 | ||
| Cash Cow | シェアを失わずに、どれだけのキャッシュを引き出せるか。その資金はどこへ回すか。 | ||
| Question Mark | 2〜3年で首位級のシェアを獲得できる、信頼できる道筋はあるか。なければ、なぜ資金を投じているのか。 | ||
| Dog | なぜまだこれを販売しているのか。戦略的な理由があるのか、それとも惰性か。 |
「担当者」と「レビュー日」の列は、多くのチームが省いてしまう部分ですが、図を意思決定に変えるのはまさにここです。
BCG Matrixの事例
事例1:ミッドマーケットのB2Bソフトウェア企業(仮想例)
これは架空の企業で、計算の流れを最初から最後まで示すためのものです。数値はすべて説明用であり、実際の市場データではありません。
あるB2Bソフトウェア企業は、5つの製品ラインを持ち、売上は3,400万ドルです。チームは、相対的シェアのカットオフを1.0、市場成長率のカットオフを10%としています。
| 製品ライン | 市場成長率 | 自社売上 | 最大競合の売上 | 相対的シェア | 自社売上に占める割合 | 象限 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| Pipeline Cloud(CRMのコアアドオン) | 4% | $14.0M | $10.0M | 1.4 | 41% | Cash Cow |
| Insights Analytics | 22% | $9.0M | $7.5M | 1.2 | 26% | Star |
| Automation Studio | 25% | $2.0M | $16.0M | 0.125 | 6% | Question Mark |
| Legacy Reporting | 1% | $3.0M | $12.0M | 0.25 | 9% | Dog |
| Onboarding Services | 3% | $6.0M | $5.0M | 1.2 | 18% | Cash Cow |
マトリックスから読み取れること:
- Pipeline CloudとOnboarding Services はCash Cowで、合わせて売上の59%を占めます。残りの事業の資金源です。方針は、シェアを守って不要なコストを削ることであり、多額の支出で成長させることではありません。
- Insights Analytics はStarです。年率22%で成長する市場をリードしており、Cash Cowの余剰資金を最優先で受け取るべきです。需要に先行して採用するほうが、リードを失うよりも安く済みます。
- Automation Studio は、相対的シェアが0.125の、急成長市場におけるQuestion Markです。チームは予算に上限を設け、2四半期後に判断時点を置きます。シェアが0.5に向けて動かなければ、中止します。
- Legacy Reporting はDogです。計画は12か月かけて段階的に終了し、顧客をInsights Analyticsへ移行することです。これにより、現在その保守を担当しているエンジニアが解放されます。
注目すべきパターンがあります。売上の59%が成長率3〜4%の市場にあり、唯一のStarが売上の26%にとどまっています。キャッシュを生む力は健全ですが、成長のパイプラインは細いということです。
こうした表の元になる売上データがCRMにあれば、製品ライン別のパイプラインレポートを使うことで、更新作業はスプレッドシートを探し回る手間から、10分の作業に変わります。ReworkのSales Opsは、そうしたレポートを簡単に設定できるCRMの一例です。
事例2:Coca-Cola(外部視点からの例示)
大手消費財ブランドのポートフォリオは、成熟したリーダーと急成長中の新顔が混在するため、BCGの定番の題材です。下の図は、アナリストがCoca-Colaのブランド群をマトリックス上に配置する際の一般的な方法の一つを示しています。

これは外部視点からの例示であり、企業のデータではありません。Coca-Colaは、マトリックスに必要な形でブランド別の成長率と相対的シェアを公表していないため、この種のチャートはアナリストの推定と、選んだ市場定義に依存します。学ぶべきは正確な配置ではなく手法です。従来型のソフトドリンクは成熟したリーダーに、新しいカテゴリーは成長率が高くシェアの低いものに見え、本当の論点は各ブランドの市場をどう定義するかにあります。
事例3:マーケティングチャネル
同じ考え方は予算配分にも使えます。各マーケティングチャネルを、成果の伸びと、パイプライン全体に占める割合でプロットします。高成長・高シェアのチャネルに最優先で投資し、安定した大型チャネルは効率的に運用し、小さくても伸びているチャネルは予算を固定してテストし、小さくて横ばいのチャネルは削減します。これは元のマトリックスの緩やかな応用であり、原型そのものではありません。
BCG vs GE-McKinsey vs Ansoff
この3つのツールは、いずれもリソースの配分先を決めるためのグリッドであるため、よく混同されます。しかし、答える問いは異なります。
| BCG Matrix | GE-McKinsey Matrix | Ansoff Matrix | |
|---|---|---|---|
| 答える問い | 既存の単位のうち、どれにキャッシュを配分すべきか。 | 最も魅力的な市場で、最も強い単位はどれか。 | 次にどの成長ルートを取るべきか。 |
| 軸 | 市場成長率と相対的市場シェア | 業界の魅力度と競争上の強み | 既存製品か新製品か、既存市場か新市場か |
| グリッド | 2x2 | 3x3 | 2x2 |
| インプット | 1単位につき2つの数値 | 複数の要因にわたる加重スコア | スコアではなく戦略上の選択 |
| 最適な用途 | ポートフォリオの迅速なスクリーニング、キャッシュ配分 | 多要因によるきめ細かなポートフォリオレビュー | 成長戦略の選択 |
| 弱点 | 単純化しすぎる | 時間がかかり、スコアリングが主観的 | 現行の単位を順位づけしない |
要するに、キャッシュ配分を手早く見たいならBCG、2つの数値では物足りないときはGE-McKinsey Matrix、どの単位に投資すべきか分かったうえでどこで成長するかを決めるにはAnsoff Matrixを使います。より詳しい比較はBCG MatrixとGE-McKinsey Matrixの違いをご覧ください。
BCG Matrixの限界
このマトリックスはシンプルだから有用であり、同じ理由でリスクもあります。
- 単純化しすぎる。 2つの軸と4つのボックスに、複雑な事業を押し込めています。多くの単位がカットオフ付近に位置するため、線を少し動かすだけで別のボックスに移り、戦略まで変わってしまいます。
- 市場の定義が答えを左右する。 市場を変えれば、同じ製品でも象限が入れ替わります。結果は客観的に見えますが、最初の一つの選択が結論を決めています。
- シェアと利益は同じではない。 このマトリックスは、シェアがコスト優位をもたらすという前提に立っています。これはHendersonの論理です。業界によってはシェアがコスト優位に結びつかず、リーダーでも利益率が薄いことがあります。
- 成長だけが魅力ではない。 競争が激烈なら、急成長市場でも利益が出ないことがあります。Porter's Five Forcesのような業界分析と組み合わせましょう。
- 単位間のつながりを無視する。 Dogが、Starの依存する部品を供給しているかもしれません。それを切ると、チャートには映らない何かが壊れます。
- スナップショットにすぎない。 このマトリックスは現在の立ち位置を示すだけです。予測はせず、新規参入、規制、技術の変化も考慮しません。SWOT分析やPESTEL分析を併用してください。
よくある間違い
- 市場の定義が広すぎる、または狭すぎる。 広すぎるとすべての製品がDogに見え、狭すぎるとすべてがStarに見えます。
- 市場成長ではなく自社の成長を使ってしまう。 市場が40%成長している中で30%成長した製品は、シェアを失っているのであって、勝っているのではありません。
- 間違った競合と比較している。 相対的シェアに使うのは、その市場における最大の競合であり、たまたま最も注視している競合ではありません。
- 標準策を命令と受け取る。 「Dogだから撤退」では、なぜまだ販売しているのかという問いが飛ばされてしまいます。
- Cash Cowを締め付けすぎる。 回収を急ぎすぎるとシェアが落ち、キャッシュも消えます。
- すべてのQuestion Markに少しずつ資金を回す。 薄く分散すると、Starになるために必要なシェアに届くものが一つもなくなります。
BCG Matrixの Do と Don't
Do
- 各市場を文書で定義し、プロットする前に同僚から異論を受け付けましょう。
- 絶対的シェアではなく相対的シェアを使いましょう。 モデルが前提としている数値だからです。
- カットオフを明示しましょう(例:シェアは1.0、成長率は明記した割合)。そうすれば結果を再現できます。
- すべての判断に担当者とレビュー日を付けましょう。 上のテンプレートを使ってください。
- 他のツールと組み合わせましょう。 マトリックスが捉えられない要因には、SWOT、PESTEL、業界分析を使います。
- 定期的に見直しましょう。 少なくとも年1回、そして大きな市場の変化があるたびに実施します。毎回の計画サイクルにおけるリソース配分の判断材料として有力です。
Don't
- 象限そのものを決定とみなさないでください。 それは会話の出発点です。
- キャッシュのタイミングを無視しないでください。 戦略が正しくても、Question Markは手元の資金以上のキャッシュを必要とするかもしれません。
- マトリックスを予測と混同しないでください。 示すのは現在地であり、将来の姿ではありません。
- Dogをなんとなく持ち続けないでください。 持ち続けるなら、その理由を書き留めましょう。
マトリックスを実務に活かす
BCG Matrixは、繰り返す習慣として運用するのが最も効果的です。毎年同じ2つの数値を集め、同じ単位をプロットして、それらがボックス間をどう動くかを観察します。Question MarkがStarの領域に入れば、投資が実を結んだ証拠です。Cash CowがDogのボックスに近づいているなら、早期警戒のサインです。
まずは上のワークシートを使って5行を埋め、レビュー日を設定してみてください。それだけでも、次回の計画会議に、たいていのものより多くの構造が生まれます。

Co-Founder & COO
On this page
- BCG Matrixとは?
- 2つの軸
- SBUの概念
- BCG Matrixの4つの象限
- Star:高成長・高シェア
- Cash Cow:低成長・高シェア
- Question Mark:高成長・低シェア
- Dog:低成長・低シェア
- BCG Matrixを5ステップで作成する方法
- ステップ1:分析する単位を選ぶ
- ステップ2:各単位の市場を定義する
- ステップ3:相対的市場シェアを計算する
- ステップ4:市場成長率を計算する
- ステップ5:単位をプロットして判断する
- BCG Matrixテンプレート:コピーして使えるワークシート
- ワークシート
- ワークシートに添える判断ルール
- BCG Matrixの事例
- 事例1:ミッドマーケットのB2Bソフトウェア企業(仮想例)
- 事例2:Coca-Cola(外部視点からの例示)
- 事例3:マーケティングチャネル
- BCG vs GE-McKinsey vs Ansoff
- BCG Matrixの限界
- よくある間違い
- BCG Matrixの Do と Don't
- Do
- Don't
- マトリックスを実務に活かす